今回は新潟県内の金融業に内定したS.T.さんにお話をお伺いしてきました!
就活では、最初からUターン志望でしたか?
就活を意識したのは、大学3年の6月に大学の就活説明会に参加してからです。その頃は、業界や職種も、働く場所もはっきりと決めていなくて、漠然としていました。夏休みに入って、まずは仕事について知りたいと思い、金融から、メーカー、インフラ、好きなブランドまで、興味のある企業のインターンシップに参加しました。こういうふうにモノが作られるのかと知り、グループワークでほかの学生たちの行動を間近で見たりすることで刺激を受け、「頑張ろう!」と思うようになりました。
Uターンを決めたのはなぜですか?
地元の燕が有名だったことです(笑)。地元の話をすると、東京で出会った人々が「モノづくりが盛ん」とか「アウトドアメーカーがある」など、予想以上に三条や燕のことを知っていて、興味を持ってくれることが多く、誇らしい気持ちになったんです。地元に貢献し、もっと盛り上げたいと思うようになっていました。
決定的になったのは、インターンシップでの手ごたえです。新潟県の企業で話を聞いていると、地域とのつながりや信頼関係が見えてくるのですが、東京の企業ではそれらが余り感じられず、しっくりこないと思うことが多くなっていました。11月にはUターンしようと決めました。
具体的にどのように就活を進めましたか?
Uターンすると決めて最初にしたのは、新潟県が運営している にいがた暮らし・しごと支援センターに登録することでした。ここでオンラインを中心にサポートを受けました。エントリーシートの書き方という基本の「き」から、マンツーマンでの面接練習まで指導していただきました。大学の指導課では1回30分と時間が決められていますが、にいがた暮らし・しごと支援センターでは納得するまで付き合っていただけるのでありがたかったです。自分では気づかなかったクセを教えてもらって本番で修正し、うまくアピールできたのは、ここでの練習があったから。きめ細やかで、実践的なアドバイスが本当に役立ちました。
応募する企業はどのように選びましたか?
企業選びでは、一般的な就活サイト、新潟に特化したサイトのほか、新潟で開催された合同説明会や就活フェアに参加して調べました。また、新潟県が作っているモノづくり企業の紹介パンフレットで、知らなかった企業の情報を入手して、視野を広げることもできました。地元のモノづくりメーカーか、そうした企業を支える金融か、方向を二つに絞りました。
就活の山場はいつでしたか?
4年生の4月5月は、書類選考と面接日程が重なってかなり厳しかったです。私は追い込まれると頑張れるタイプなので、まずにいがた暮らし・しごと支援センターに面談の予約を入れて、それまでにエントリーシートを作り上げなければならないという、逃げられない状況を作って乗り切りました。
メンタルのコントロールについては、一人でため込まないように、母に相談したり、ただただおしゃべりしたりしてすっきりするように心がけていました。友人ともラインで近況報告をしたり、励まし合ったりもしました。
何か県の制度を利用しましたか?
インターンシップはオンライン中心だったので、東京・新潟の距離を気にせずに参加できてよかったですが、面接になるとまだまだ対面が主流。新潟での面接時には、新潟県の交通費補助制度を6回 ※ 、活用しました。Uターン就活にはうれしい制度ですよね、助かりました。
これから就活を始める方にメッセージをお願いします。
最初は業界や職種を絞りすぎず、幅広くいろいろな企業を調べ、インターンシップで体感してみるといいと思います。多く経験すれば、自分に合う仕事や企業が見つかるチャンスも増えます。それに、それまで知らなかった仕事を知ることで、考え方が変わることもありますから。
Uターンを考えている人へのアドバイスはありますか?
地元のことを知っていると思っても、それはほんの一部のことかもしれません。私自身、地元のモノづくり産業が全国レベルで有名なものだとは思っていませんでしたから。県のにいがた暮らし・しごと支援センターや市町村が設置している同様の機関を頼って、情報を集めることをお勧めします。
にいがた暮らし・しごと支援センターの相談員からひとこと
星野相談員 和田相談員
S.T.さんは3年生の秋頃に、最初は漠然とした内容で相談に来てくれました。新潟に帰りたいという気持ちは固まってきたが、業界が絞り切れないといったご相談でした。地元やご家族への愛情たっぷりで「地元のために働きたい!」という思いがとても印象的でした。その気持ちをESや面接でどのように表現していくかについて一緒に考えました。S.Tさんは時間をかけた分だけドンドン良くなりました。スケジュール管理は就活の「肝」ですね!